こんにちは。間髪入れずに投稿しました、ともかです。
前回の記事でもぼやいていたように、今学期(1年生春学期)は尋常じゃなく忙しいです。いや、調子にのって忙しくしてしまいました。反省。なんてこった。1年生でこれだけ忙しいなら来年以降どうなるんだ、と毎日ぼやきながら日々を過ごしています。というわけで今回は私の春学期のスケジュール aka プリンストン生のリアルな学業生活について迫ります。
今学期の選択クラス
実際の専攻 major を決定するのは 2年生の春になりますが、私は地球科学 geoscience、その中でも海洋学もしくは地球物理学を専攻したいと考えています。専攻を宣言するためには必修科目を取る必要があり、地球科学はかなり理系の必修が多いので、まとめて履修しようとしました。
それが後々、痛い目を見る結果になるとは知らずに…。
今学期私がとっているのは geoscience の必修である Physics 104 (General Physics II, 電場、磁場の大学物理バージョン), Math 201 (ベクトル解析と多変数関数の微積分), COS126 (コンピューターサイエンスのイントロ、Java と機械学習), それに加えて GEO320 (Introduction to geophysics, イントロとは名ばかりで返り討ちにされています) そしてプリンストン生が避けて通れないクラス、 Writing Seminar の 5つです。いや〜流石に 5科目はきついですね。後々話しますが Writing Sem と理系 4教科はちょいと危ういコンボだったかもしれません。でももう後に戻れないから頑張るっきゃないっちゃ⭐️
自分への記録(そして戒め)も含め、スケジュールを添付します。基本的に 1限が朝 8時 25分、もしくは 9時に始まって、クラス以外の時は課題もしくは教授に質問をする Office Hour で埋まっている感じです。課外活動として図書館での仕事と、聖歌隊 (Chapel Choir)の練習がありますが、それ以降は基本ずっと勉強です。毎日大体夜 1時まで課題をして、朝の授業に間に合わせるために 7時前には起きるスケジュールです。
バレンタインデーが(ちゃっかり)あるのは気にしない、気にしない。
必修となっている Physics や Math, Computer Science はエンジニア (BSE – Bachelor of Science in Engineering) を専攻する生徒の必修科目でもあるので、1クラスあたりの人数が 100人以上と規模の大きいクラスになっています。そのため、大人数に向けてのレクチャーの他に、20人前後の少人数で、教授とより近い距離で内容への理解を深める precept と呼ばれるクラスがあります。Precept が一緒の友達とよく課題を解きあったり、教授のオフィスアワーに行ったりしています。
一方、GEO320 といった上級生が対象のクラスは、分野が細かく絞られているためクラスの規模がとても小さくなります。本来ならば 1年生は取れないクラスなのですが、どうしても地球物理学に興味のある私は教授にお願いのメールを送ったら、すんなりとクラスの受講許可をもらえました。何でもお願いしてみるものですね!
だがしかし、受け入れてもらえるのとクラスの内容を理解するのは別物。
クラスはまず太陽系や太陽系外惑星について扱う宇宙物理から始まって、天体の慣性モーメントを求めたり(この時点でまず何のこっちゃ)グラフから太陽系に存在する小惑星の合計質量を求めたり、恒星や惑星の誕生方法を学んだり、それが終わったら地球に視点を移して、放射性同位体を用いて地球の年代を計測する方法を勉強したり、プレートテクトニクスについて学んだり…予想以上に多変数関数の微積分を使ったり、物理を応用したりする学問なんだナアというのが率直な感想です。
学んでいる内容が全て絡み合った学問なので、理系の基礎内容がどう応用されるのか体感できる良い機会ですが、まあとにかく吸収する内容の多いこと多いこと。2週間ごとに提出する課題があるのですが、それもまあ難しいのでほぼ毎日教授の元に通っています。もはや友達よりも顔を合わせる頻度が高くなっています。学びごたえがあるということでしょうか。新しいものを学べている!という前向きさを何とか後半も持続させていきたいものです。
本題、Writing Seminar について
うんたらかんたらと長く話しておいてようやく本題かい!というツッコミが聞こえますね。そうです、本題です。というのは私、大変レアケースなことに、このWriting Seminar がもしかしたら今学期で 1番好きなクラスかもしれないからです。
Writing Seminar とはプリンストン独自のプログラムで、1年生全員が取らなければならないアカデミックライティングの授業のことです。プリンストンでは 3年生だと Junior Paper、そして 4年生になると Senior Thesis といって論文を書かなければなりません。そのため、早い段階から論文の書き方を習得させる試みとして、この writing seminar があるというわけです。クラスは 15人前後で構成されています。
生徒は数あるトピックの中から自分の興味のあるテーマを選んで課題に取り組みます。例えば私の友達は conspiracy theory 陰謀論に関する授業をとっていたり、はたまた環境問題に関する授業を受講したりと、内容は本当にさまざま。
こちらに一覧が載っています。皆さんがとってみたいな!と思ったクラスはありましたか?
私が受講しているのは WRI109 “Sexual Revolution” で、gender and sexuality studies に分類されています。さてこのクラス、教授がシンプルにとても素晴らしい。論文とは何か、どうやって論文の執筆動機を固めるか、証拠はどこか、何を論ずるか…論文を構成する内容を 1つ 1つ丁寧に教えてくれるんです。他の writing seminar の様子を聞いても、ここまで親切に基礎を固めてくれる教授はなかなかいないんだろうな、という印象を受けました。月曜、水曜のクラスの後に必ず課題が出るので毎日このクラスのことを考えなければならないという点で負荷も当然ありますが、確実に学びを得ている実感があります。このクラスを第 1志望にした自分、そしてお勧めしてくれた先輩に感謝感激、雨嵐。
ちなみに私のクラスは New South と呼ばれるライティングクラス専用の建物の最上階なので、毎朝この景色を見ながら気合を入れています。手前の建物がわが寮、Whitman College です。
学期を通じて 2つから 3つのペーパーを書く writing seminar ですが、私が春学期前半に取り組んだのは、すでに出版されている論文について評論する課題です。私は神経科学 neuroscience のペーパーで、恋愛関係を長続きさせるために脳がどのように機能しているか研究した論文を見つけて、その研究手法の正当性や研究の背景にある思想について論じました。気合を入れて書かなければならない上に、何度も推敲を重ねる地道なプロセスなので根気が試されますが、結果満足のいくものが書けました!
春学期後半からはテーマはかなり自由になります。まだ何を書くべきか迷っていますが、何か映画の評論ができたら楽しんじゃないかな〜とゆるゆる候補を絞っている段階です。制限がないと出にくいのがアイデアというものなので、何か切り口をうまーく見つけたいです。
結論、何が言いたいかというと
ほんっとうに色々なものを詰め込んでいる春学期ですが、どのクラスからも多くのものを毎日学べています。もちろん成績は大事ですが、大切なのは学びがあるかということと、わからないものがある時にどう学ぶか自分で見つける力を養うことだと信じているので、それらを達成できればOK!⭐️の思考で残りもサバイバルしていこうと思います!サバイバルしたい!切実に!涙
おまけ
写真が全然ないので、2月にキャンパスに降った雪の写真を載せます。どの時期のキャンパスも美しいですが、雪となるとその美しさは格別です⛄️
そして雪が降ったと思ったら、3月の頭にはすでに春の兆しが!🌸
長くなりましたが、プリンストン生の勉強の様子をお届けできたら幸いです。随時サバイバルの記録を更新していきますのでお見逃しなく!
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